てぃーだブログ › 読書と私。 › 新刊 › 光の指で触れよ

2008年03月03日

光の指で触れよ

●光の指で触れよ
池澤夏樹 中央公論社 本体2200円
(2008年1月25日 初版発行)

で、こちらが新刊。
前作同様500ページ以上に亙る長編なんだけど、
これも、するするーっと、あっという間に読めてしまった。
子どもにもめぐまれ、深く理解しあい、
絆を作っていた(ように見えた)
前作の主人公夫婦が、
夫に恋人ができたことで離れ離れになって……
というところから始まるのが今回の話。
帯にも「現代に生きる困難」というフレーズが書かれてるけど、
前作以上に、そういうことに深く向き合い、
丁寧に書かれている、という印象の話。
夫婦と家族の間の緊張感が話の中の軸になっているので、
「で、どうなるの? どうするの?」と興味を引かれているうちに
いろいろな問題やテーマも含めて一気に読ませる。
いい小説でした。
みんなが(自分も含め)こういうふうに生きたらいい、
と思える終わり方だったのもよかったっす。


タグ :池澤夏樹

同じカテゴリー(新刊)の記事
SOSの猿
SOSの猿(2009-12-30 13:22)

1Q84 BOOK1
1Q84 BOOK1(2009-06-10 15:27)

ワンちゃん
ワンちゃん(2008-03-03 12:58)

犬身
犬身(2008-02-14 16:49)


Posted by ながみねようこ at 12:30│Comments(0)新刊
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。